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2017/05/19

うなぎと梅干しは一緒に食べてはいけないという迷信

食べ合わせを戒める伝承には、科学的根拠がないものがほとんどです。「うなぎと梅干し」も迷信のひとつ。

うなぎはビタミンA、B1などを豊富に含む滋養強壮、疲労回復効果の高い食品です。また、梅干しに含まれるクエン酸は、胃酸の分あぶら泌をうながし食欲を増進するうえ、うなぎの脂の消化も助けます。

栄養学的には、むしろ好ましい食べ合わせです。

「天ぶらとスイカ」も迷信です。熱い天ぶらと冷したスイカを一緒に摂れば、胃腸に大きな負担がかかると想像されますが、成分的にはまったく支障がありません。

なかには本当に避けたほうがよい食べ合わせもあります。たとえば「キュウリとトマト」は、トマトが豊富に含むビタミンC を、キュウリのアスコルビナーゼという成分が破壊してしまいます。
ただし、アスコルピナーゼの作用は、加熱、酸、酢により失われます。キュウリとトマトをサラダで食べる時は塩を振りかけるより、酢の入ったドレッシングやマヨネーズで和えたほうがいいでしょう。

また、「ニンジンと大根」も、ニンジンに含まれるアスコルビナーゼが大根のビタなますミンCを破壊してしまいます。したがって、スティックサラダで食べるより、膾などにして食べるほうがいいのです。

いっぼう、理想的な食べ合わせも少なくありません。その好例が「生ハムとメロン」。生ハムの多量の塩分(塩化ナトリウム) を、メロンに多いカリウムが調節します。
また、ハムの塩味をメロンの甘みがやわらげます。この食べ合わせは科学的にも、味覚的にもすぐれていると言えます。

「トンカツとキャベツの千切り」も、栄養学的に見て好ましい食べ合わせです。キャベツに含まれる塩素、硫黄は、消化・吸収を促進する成分です。
さらに、キャベツ特有のビタミンU (キャベジン) は、胃酸過多によるむかつきを抑制するので、油っぼいトンカツなどの揚げものの付け合わせに最適です。

「カレーとラッキョウ」「寿司とガリ」「刺身とワサビ」「サンドイッチとピクルス」なども食欲増進、消化促進、殺菌などの観点からすぐれた食べ合わせと言えます。

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